人を叱るのは大変難しいものです。
怒る事と叱る事がごっちゃになっている人もいますが、それは全く異なる行為といえます。
怒るという行為は、ただ感情に任せて相手に文句を言う事。
すなわち相手の事は関係なく、こちらの言い分を言葉や態度で相手に伝え、威圧する行為です。
叱るという行為は、相手の間違いを正してあげる為のものです。
そこには愛があるのです。
相手の事を思うからこそ叱るのです。
怒るように叱る人、教え諭すように叱る人、叱り方は人それぞれ個性があります。
また、1度叱っても聞かない相手に対し、何度も何度もしつこく叱る事のできる人、逆に何度か叱って、それで変化のない人に対しては、簡単に見放してしまう人もいます。
いきなり怒鳴る人もいます。
先日友人から聞いた話です。
新入社員の教育で、知識のない相手に対して、なめられないようにといきなり怒鳴る人がいるというのです。
相手は初めてなのだから、1度目は教える段階です。それで出来なければ2度目は叱るというのなら理解できます。
なのに1度目から叱る。いや怒るのです。怒鳴るのです。
たまにこういう人を見かけますが、頭が悪いとしか思えません。
いや頭が悪いのです。
怒鳴られた側は、何故怒鳴られているのかがサッパリわからず、ただその人の事を恐れるか、または嫌いになるだけなのです。
それを指摘すると、こういう人達は決まってこう言います。
「嫌われ役も必要なんや」
薄々自分が嫌われている事には気付いていて、それを正当化する為にこう言うのです。
嫌われ役が必要という台詞は、これまでにもう何十回と耳にしましたが、私は一度もそれが必要だと思った事がありません。
またこういう人達に限って、上司にはペコペコで、部下には偉そうにする人が多いようです。
上司の前では全く別人なので、上司からは評価されていたりするので厄介です。
もちろん怒られ続けている新人スタッフは、早く辞める事ばかり考えるでしょう。
仕事にも身が入りませんので、業績も勿論上がらないわけです。
するとまたそれを怒られます。
いずれ新人スタッフは退職します、会社は求人を打ち、また新人スタッフが入社しますが、同じ事が延々と繰り返されます。
会社は求人広告費だけでなく、延々と無駄な人件費を支払う事になります。
しかし単純に怒る事と叱る事がごっちゃになっている人の存在に、気づいていない会社が悪いので、自業自得なのですが。
そんな怒るだけの人を「あの人は厳しい人だ」と比喩する人もいますが、これは厳しいと言うのではなく、頭が悪いだけなのです。
また厳しいなんて言う人自体が人の本質を見抜けない低脳な人としか思えないのです。
今現在、上司から理由もなくいきなり怒られている人がいるのなら、黙って耐えていないで、すぐにその上司に相談するべきです。
その上司も信用できないなら、社長に言うべきです。
それでも理解してもらえないなら、その会社はダメです。
そういう人が評価される会社なのです、未来はありません。すぐにでも退社すべきだと思います。