2023年9月30日土曜日

知らんオジサン

帰り道に信号待ちをしていると、後方からコツコツコツコツとヒールの音が響いてきました。 その足音は私の左手側を左折し、角を曲がっていきました。 明らかに足音が響くので何気なくその後ろ姿を見たのです。鮮やかなワンピースを着た金髪のスタイルの良い女性でした。 しかし身長はどう見ても180cm以上あるでしょう、かなり大きな女性です。 一瞬で外国人女性なのだと思いました。 何気なく足元に目線を落とすと、足は毛むくじゃらでした。 無駄毛処理をしない女性なのか、もしくは男性なのかも知れません。 いやきっと男性でしょう。 毛深いだけでなく骨格もっしかりとしていますし、肩幅もあります。 すると後方からやってきたオジサンが先ほどの彼女の後姿をじっと見守りながらやってきました。 そして私の横に来て小さな声で 「でかいな」とつぶやいたのです。 私は「女装ちゃうか」と答えました。 「あーなるほどな」 なんとなく2人の間に親近感というものが湧いてきたのを覚えています。