2012年1月18日水曜日

味覚

人によって味覚は大きく異なります。
同じものを食べても美味しいと感じる人もいれば、不味いと感じる人もいます。
天下一品のこってりラーメンに対する反応は、その分かりやすい例です。
あれほど好き嫌いのハッキリわかれるモノは無いと思うのです。
それはまるで喫煙者と非喫煙者とのバトルにも似ています。
意見がわかれる事は理解しているものの、やはり不味いと言われるとガッカリしますので、初テンイチの人と一緒に、こってりを食べる時は緊張します。
そして「美味しい」と言われると歓喜し、同じ感性(味覚)であった事に感謝するのです。

先日、とある友人とたまたま通りかかって入った中華料理店。
780円のランチメニューをいただきました。
しかしあまり私達の口には合わず、完食せずに店を出たのです。
完食せずに店を出るという事は滅多にないのですが、この時はさすがに全部食べる事ができなかったのです。
店を出た後、友人が言いました。
「ひどかったな、もう二度とイカン」
「まぁまぁええがな、そんな時もある。せやけど中国人の店主は一生懸命やったがな」
「あの味はアカンやろ、つぶれたらええのに」
「かめへんがな、オッチャン頑張っとったがな」
別に接客が悪かったわけでもなく、料理が遅かったわけでもなく、ぼったくられたわけでもなく、店が汚かったわけでもありません。
ただ単に味が口に合わなかっただけなのです。
むしろ店主の接客は、カタコトの日本語で一生懸命頑張ってる姿に好感さえ持てました。
単純に口に合わなかっただけで店がつぶれたらいいと願う心理が私には理解できません。
いやお店側からこちらに対して悪意でもない限り、つぶれて欲しいなんて思わないのが普通ではないでしょうか。
嫌ならもう行かなければいいだけの話なのです。
逆に、もしも機会があれば(迷惑でなければ)私なりに色々とアドバイスしてあげたいとさえ思います。
 飲食店の繁盛するしないの理由は、味だけではありません。
居心地の良さであったり、立地、価格、接客サービスなど様々な要因によって決まります。
お店は、繁盛とまでいかなくても、維持継続するだけでも家賃や仕入れ、人件費、光熱費など、莫大な費用がかかります。
このお店は少なくともこの場所で数年は営業しています。
という事は、よほど蓄えがある場合を除いて、維持継続できるだけのお客様が入っているという事になります。
であれば、味だけではない(味も好みなので一概には言えませんが)他の何か理由があると考えられるのです。
なのに一個人が口に合わなかっただけで、簡単にそんな事を言うべきではないという事です。

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