2011年8月18日木曜日

停止させる

日本酒は、1つの醪の中で、デンプンが麹の酵素によって糖に変わる糖化と、糖が酒母で培養された酵母によってアルコールと二酸化炭素に変わるという分解が、同時並行的に進むという並行複醗酵によって醸造されます。
この後者である分解が最後まで進むか否かによって、醗酵の様態は完全醗酵と不完全醗酵に大別されます。
完全醗酵されたお酒は、それだけ発生するアルコール分が多いので、製成酒は必然的に辛口になりやすく、日本酒度も高くなります。
一般的によく用いられる製法は、醗酵が進み日本酒度が-5程度になったところでアルコール添加をし、これによって一気にアルコール濃度を強めて酵母を衰滅させ、醗酵を止めます。
アルコール量は相対的に増えたので日本酒度は高くなります。
しかし不完全醗酵により、醪のなかには、まだ醗酵性糖分がそのまま残っているので、製成酒は日本酒度のわりには甘く感じられるのです。
甘さの度合いは、醗酵を途中で止めるタイミングを変化させる事で、その酒の個性を出すわけです。

以前、もう何年も前の事ですが、一時期サラサラヘアーに憧れた時期がありました。
元々クセ毛があって天然パーマである私にとって、サラサラのロングヘアーは憧れだったのです。
今現在は逆に天然パーマを最大限にアピールしておりますが。
まだ当時は男性のログヘアーなんて考えられない時代でしたので(江口やキムタクより前の時代)、いち早くロングを採用したかったのでしょう。
私は知人の美容室に行き、ストレートパーマの技法を学びました。
私のヘアーは、1度ストレートパーマをかけたぐらいでは直毛にはなりません。そこでスーパーストレートという技法を身につけたのです。
パーマ液には1液と2液があって、1液は髪の分子を分解しバラバラにし、2液がその進行を止め分子を固めます。
スーパーストレートとは、1液を何度も繰り返し(約5時間)、完全にバラバラになった状態で2液を添加し固めるというものです。もちろん髪は痛みますが、完全な直毛、サラサラヘアーが手に入るのです。
これによって私は、いち早くサラサラロングヘアーを手に入れることに成功したのです。

まだここ数週間ですが、毎朝走っています。
なかなか朝は時間がありませんので、毎日30分だけ走ることを決めて、毎日それを実施しています。
30分走った後は、滝のように汗が流れます。
汗は30分ほど経過すると流れなくなりますが、いつも疑問に思うことがあるのです。
いつも時間がありませんから、走った後はすぐに水シャワーを浴びます。これによって、通常30分間放置していた場合に出るであろう汗を完全に止めているわけです。
いわゆる酒で言う完全醗酵させずに、意図的に醗酵を停止させている状態です。
いわゆるストレートパーマで言う1液の髪分子の分解を2液で止めたようなものなのです。
果たしてこれは、本来の目的であるダイエットに対して効果的なものなのでしょうか?
ダイエットするなら発汗を抑えるような事はせず、汗を出し切った方が良いのではないでしょうか。
いわゆる酒で言う完全醗酵、ストレートパーマで言うスーパーストレート。
しかし汗をかくと皮膚や汗腺から余分な脂肪や汚れが排出されて、毛穴がすっきりする効果がある上に、体温が上がることで血管が拡大して血液の循環がよくなり、さらにその後に水を浴びることで血管は収縮。この繰り返しで血行が促進されるという効果もありますので、一概に良くないとも決め付けられないのです。
また運動の後は、乳酸という疲労物質が体内に溜まるので、肉体的な疲労がどうしても生じてしまいます。
そのため運動後はサウナや風呂に入り、その後水を浴びるという行為を数回繰り返すことでリラックスでき、乳酸が減少し疲労回復しやすくなるというデータもあります。
発汗を止める行為が正しいか正しくないか、ダイエットに良いか悪いか、その部分は一切わかりませんが、この行為を日々繰り返しながら、日本酒の醸造とストレートパーマの事をいつも考えているのです。

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