2010年7月14日水曜日

虚像に溺れる男達

自分のことを「ちょい悪オヤジ」と称する人がいる
人のブログを読む趣味はないけれど、毎日10件もTBしていると読む気はなくても必然的に見てしまう事がある。
そんな時に特に思う。
プロフィール欄に自身で「ちょい悪オヤジ」であるという紹介文を書いている人。
それを見ると悲しくなるのだ。悲しいというか可哀相になる。
可哀相というか情けなくなる。
そんな様々な感情が沸いてくるのだから、やはり目に留まる。
嫌なものほど見てしまうというのと同様に、嫌なのに目に留まってしまうのだ。
まさかどんな日記を書いているのかまでは興味は無いけれど、だいたい想像がつく。

自分で自分のことを「ちょい悪オヤジ」なんて云う人は、ちっとも悪くない人なのだと思う。
いや悪くないどころか良い人なんだと思う。
めさめさ真面目で、きっと学生時代は登山部か何かに属していて、趣味は切手集めとか鉄道だったり。
周りから不良と呼ばれたいけれど誰も呼んでくれないので自分で不良と云う。
そもそも本当の不良は自分のことを真面目というし。
ちょい悪いオヤジは自分ではそんな事を云わないのだ。
もっと詳しく云うと、本当にちょっと悪いオヤジは自分で自分をオヤジとは認めていない。
あくまでもオニーサンと思っている。

俺のblogの読者の方で、自身のblogタイトルに「○○オヤジの・・・」と名付けている人がいて、ずっと俺より年上のまさにオヤジなんだと思っていた。
ところが年齢を聞いてビックリ、なんと彼は32歳だったのだ。
なんでそんな若いのに自分の事をオヤジだと思っているのか、俺には理解できなかった。
実際会った事もないので真意はわからないけれど、きっと自分でそう思い込んでいるのだと思う。
思い込むのは自身の勝手なので、例え20代でもオヤジだと思い込めばオヤジになる。
50代でもオニーサンだと思えばオニーサンになるのだ。

ちっとも悪くない人が自身をちょい悪オヤジだと思っている。
ちっともオヤジではない人が自身をオヤジだと思っている。

こういうものは結局周囲から言われて自覚していくものではないか。
地方のキャバクラでホステスから「ちょい悪オヤジみたい~」とか言われたことで
「えっ?俺ってちょい悪なん?かっけー」と思う。そして自身で思い込むのではないか。
確かに昔「オヤジ狩り」のニュースで、狩られたオヤジの年齢が30歳だった事に衝撃を受けた事がある。
しかし自分で言ってしまうのはどうかと思う。
しかもちょい悪なんて自分で言うものではない、周りが決める事である。
悲しすぎるからやめて欲しい。
非現実に逃避して、虚像の世界に酔いしれるのはやめて欲しい。

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