2023年11月4日土曜日

去るものを追わない人

社員やアルバイトが辞めたいと相談してきた時、これは殆どが何かを訴えたい時です。 本当に辞める気ならば黙って辞めるでしょう。 わざわざ相談するということは、辞める原因となっている問題を訴えて、改善されるならば辞めずに働きたいと考えている場合が多いものです。 なのに辞めたいと相談した時点で、ろくに話を聞こうともせずに、すぐにわかったと受け入れる人がいるのです。 そんな人に理由を聞くと「去る者は追わず」がポリシーだと言うのです。 プライドが高いのか、頭が悪いのか。 その両方でしょう。 そんな上司に相談した部下は、どんな気持ちになるでしょう。自分は必要なかったのだと感じるはずです。 おそらく、去る者を追わない人は、部下が辞めたいと言い出した時点で腹が立っているのです。 腹が立つから相談にも乗らず、こちらもおまえなんか必要ないと言わんばかりに、引き止める事なくすぐにそれを受け入れるのです。 そして自分から去っていった人が失敗して欲しいと心から願うのです。 これを永遠に繰り返しているので、その会社は全く改善される事なく、いつまで経っても人が続かない、魅力のない、問題を抱えたままの会社なのです。 良い企業や店舗には人が集まります。 スタッフが満足しているから人が人を呼ぶのです。 スタッフが満足しているから売上も上がります。 繁栄するのです。 逆に問題のある企業や店舗は人がすぐに辞めてしまいます。 人が辞めるのには必ずその原因があるのです。 その原因を取り除かない限り、いつまでも問題のある企業や店舗のままなのです。 人が辞める時にそれを聞き出し改善するチャンスなのに、去る者を追わない、原因追及しない人が権力を持った企業や店舗からは、人が去って行きます。 スタッフが満足していないから去るのです。 スタッフが満足していないから売上も下がるのです。 どこかでそれに気付き、くだらないプライドを捨てて考えを改めない限り、いつか閉店するでしょう、企業なら倒産です。 そんな店舗や企業を山ほど見てきました。