脂肪のコントロールをする役割を持つ酵素が発見され、肥満や糖尿病、心臓病などを防ぐ鍵になるのではないかと考えられているそうです。この酵素を操作すると、食べても食べても太らないという、一部の人間からは非常にうらやましがられるタイプの体になれる可能性もあるようです。
ウエスト付近の皮膚下にエネルギーを溜め込むかどうか決定する酵素「MGAT2」を失ったマウスが、高脂肪の食事をしても体重過多にならないことが科学者によって発見されたそうです。また、MGAT2のないマウスは耐糖能異常にならず、肝細胞に脂肪がつかなかったとのこと。MGAT2はマウスと人間に共通してある酵素MGATのひとつで、薬によって行動を抑えて肥満に対処できるのではないかと考えられているそうです。
カリフォルニア大学のRobert Farese博士たちの研究では、MGAT2を操作したマウスは16週間後に通常のマウスより40%少ない体重となり、運ばれる脂肪の量は50%以上少なくなっていました。また心臓病の原因にもなる血中の有害コレステロールも減少したそうです。さらに長期間の実験で、MGAT2のないマウスはインシュリンが少なく、グルコース不耐性が良くなるという結果が出たとのこと。
現代の人間が肥満になるのは、人類が豊かな食事にありつけなかった何千年も昔のころの機能が働いているためと考えられており、MGAT酵素はエネルギー貯蔵装置としては重要な役割を担っているそうですが、食事に困らず肥満が気になる人は治療のためこの酵素の機能を停止するということがこれから行われるのかもしれません。
「ウーロン茶を飲んでいると肥満にならない」は本当だった
これはサントリーの健康科学研究所による研究結果で、要するに「ウーロン茶を飲んでいると肥満にならない」ということです。
ウーロン茶重合ポリフェノールの抗肥満作用について
日本栄養・食糧学会大会で発表
http://www.suntory.co.jp/news/2006/9466.html
ウーロン茶重合ポリフェノールというのが肥満防止の原因。ウーロン茶ポリフェノールとは、茶葉を半発酵する過程でカテキン類が結合(=重合)してできるウーロン茶特有の成分で、複数の成分の総称。
一体どういう仕組みなのかというと、ウーロン茶重合ポリフェノールによってリパーゼが阻害され、脂肪吸収抑制になっている可能性があるため。わかりやすくいうと、リパーゼによって脂肪が分解されないため、吸収されないらしい。分解されて初めて吸収されるわけです。
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