むかしむかし、まだ幼稚園児だった頃の話。
とにかく高いところに登って遊ぶのが好きだった俺。
お気に入りの場所は親父の車の屋根の上でした。
飛び跳ねるとバコンバコンなって楽しい。
落ちそうで落ちないスリルが当時の俺の心を揺さぶらせたのだ。
ごぉらあああああ!
いつもオカンがそんな俺を見つけて叫ぶ。
慌てて飛び降りる俺。
もう毎度の事で、飛び降りるのもベテラン級だった。
その日もサッと飛び降りて逃げ出す予定だったんです。
ボコッ!
飛び降りた瞬間、車のドアノブに足がひっかかって、頭から地面に叩きつけられたのです。
ちょうどドアノブに引っかかった足を中心にして、キレーな円を描くように頭から落ちたのです。
ぶべらっ!
声にならない悲痛な叫び声を出した事をハッキリと覚えています。
目の前が真っ白になって、何が起きたのか理解できない俺。
さらに足はノブに引っかかったままなので全く動けませんし、死んだと思いました。
その状態の俺にまだ説教するオカン。
今度は死にたいと思いました。
泣いて泣いて泣きまくってるのに、そのまま1.58分説教し続けたオカンも凄いと思います。
結局厚さ2cmほどの大きなタンコブができたにもかかわらず、病院へも連れてってもらえず自然治癒いたしました。
もう2度と車の屋根には登らないと決断した日の出来事でした。
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