俺が通っていた保育園は「円休寺」という小さなお寺で、俺は近所でも一番早い2歳から預けられていた。
2歳といえばまだ赤ちゃんである。
よく園長先生におぶられていたのを覚えている。
以前『タバコ事件』に登場したバレー部のキャプテン「いぐお」も同じ保育園に通っていた。
ある日、みんなで教室でテレビ(おばけのQ太郎)を見ていた時に、後ろの席から何やらカチャカチャと音が聞こえてきたのです。
後ろの席はいぐおだ。
そういえばさっき砂場でいぐおとパチンコ玉で遊んだばかり。
きっとそのパチンコ玉でいぐおがカチャカチャ音を立てているのだろう。
しかもパチンコ玉を口に含んでカチャカチャと歯に当ててるように聞こえた。
「俺もやってみよ」
俺は迷わずパチンコ玉を口に含み、カチャカチャとやってみたのだ。
「カチャッカチャッ」
いい音がする。
「カチャッカチャッ」
なんか嬉しかった。
「カチャッカチャッ」
「ゴクッ」
「!」
し、しまった!
飲み込んでしまった!
俺はめちゃくちゃ焦った。
さらに振り返えると、何といぐおは口には含んでおらず、パチンコ玉をイスに当ててカチャカチャと音を立てていたのだ。
ダブルショックやん。
それから何十年以上も経過したけれど、トイレでパチンコ玉が出た記憶はない。
一体あのパチンコ玉はどーなってしまったのだろう。
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