2010年9月26日日曜日

火事

火事って怖いですね。
一瞬にして全てが燃えてなくなってしまう。
仮に途中で消す事が出来たとしても、全てが水浸しになってしまう。
もし自分の責任で火事なんて起こしたら大変です。

高校の夏休み、俺の部屋は離れになっていて、食事や風呂以外は基本的に自分の部屋で過ごしていました。
その日は、お昼頃に起き出してきて、母屋でランチを食べ、部屋に戻ると、一面真っ白!
「なななな、なんじゃこりゃ!」
そう、ドアを開けると部屋は煙で真っ白だったんです。
かすかに奥のほうでメラメラと何かが燃えてる音が聞こえてきます。
俺は一瞬にして何が何で燃えているのかを考えました。
「しまった!」
さっき部屋を出る前に一服した煙草の灰皿を、火が消えてるのを確認しないままゴミ箱に捨てたのを思い出したのです。
メラメラと聞こえる方向にゴミ箱があったので間違いありません。
100%自分の責任で火事を起こしかけているのです。
迷ってる暇はありませんでした。
「何とか親にもばれずに解決したい。」
「いや絶対に解決する!」
そう心に決め、ゴミ箱の位置、ちょうどドアからは1番奥のところまで息を止めて全力で突入しました。
ゴミ箱からは1.5mほどの火柱が立っていて、ブリキの側面は熱く、爪を立てて持ち上げるのがやっと、でも今は熱いなんて言ってられません。
「おりゃゃああああああ!」
根性でゴミ箱を室外へ持ち出し、何とか火事を未然に防ぐ事に成功したのです。
さらにこの後が大変です。
親はすぐ隣の素麺工場にいます。
早く中の煙を外へ追い出さないと親にバレてしまいます。
「もし見られたら、バルサンやってると言おう」
言い訳も一応考えました。
俺の部屋には窓がなかったので、扇風機を2台持ち出してきて、必死で煙を外へ追い出したのでした。
煙が消えるまで親が工場から出て来ない事を祈りつつ、なんとか1時間ほどで無事に煙も消えました。
部屋に入ると、ゴミ箱のあった箇所の壁が黒く焦げていました。
そこには何故かクリスタルキングの「セシル」という曲の大きなポスターを貼って隠す事に成功。
事なきを得たのでした。

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