2010年9月3日金曜日

江戸しぐさ

人混みを歩いていて、いつも気になる事がある。
自分の事しか考えずに歩いている人
前方から人が来ても、よけずに(かわさずに)真っ直ぐ突き進む人がいる。
イキリやヤカラという人種ではなく、ごく一般的な人での話。

統計をとってみてわかったのは、20代の女子に非常に多いという事がわかった。
続いて30代女子、10代女子と続く。
(男子は年齢に関係なく非常に少ない。イキリやヤカラを除く)
彼女らは基本的に、何故自分がよけなければならないのかという考え方である。
たまたま知り合いで、これまで全くよけた事がないという女子がいたので、聞いてみた事がある。
「え?なんであたしがよけなあかんのん?向こうがよけてくれるもん」
と堂々と言うのだ。
決してこの女性はヤンキーでもポン中でもない。
鬼のような形相をしているわけでもない。
ごく一般的なOLである。

昔、江戸時代に生まれたというマナー哲学「江戸しぐさ」のすれ違い時のマナー「肩引き」は、人の多い江戸の町を、肩がぶつからないようにと、左肩を路肩に寄せて歩くというお互いに気を使いながら歩く方法である。
本来日本人は(勿論、今もそういう人が多いけれど)実に謙虚で思いやりの心があった。
ところがこういう意見を聞くと情けなくなる。

さらに前方だけでなく、後方も全く気にしていないようだ。
意味も無くだらだらだらだらと歩いている女子。
後方からいかにも急いでいる感じの人が来たのなら、スッと身をかわして先に行かせてあげればいいと思うけれど
「そんなん急いでる人の勝手やん、急いでるんやったらちゃう道行ったらええねん」
と全く聞き入れない。
女子の後ろを歩いていて、イライラした経験をお持ちの方も多いはず。
彼女らは、実にマイペースであり、後方の事なんて全く眼中にはないのだ。

さらに後方を全く気にせず急に立ち止まる。
自分が急に立ち止まる事で、後方を歩いている人がぶつかるかもしれないなどと考えた事もない。
俺も大きなダンボール箱を肩に担いで歩いているときに、前の女子が急に立ち止まってぶつかった経験がある。バランスを崩してダンボールは落としてしまった。
箱の中のワイングラスは粉々に割れた。

確かに車社会でも、週末になるとこういう運転する人が増加するとお嘆きの人も多いけれど、歩行者間でも同様の事が起きているのだ。
勿論、前述の女性へ社会のルールや一般常識として、それがいかに人として良くない事かを説いたけれど、全く受け入れる気持ちなど持ち合わせていない様だった。

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