2014年7月24日木曜日

ワキガ

ワキガは、正式には腋臭症と言います。
欧米では70%がワキガ体質というから驚きです。
それに対し日本では人口の10%。
誰しも知人の中に数人はワキガな人がいるはずです。
クラスに1人、職場に1人、ご近所さんに1軒という具合に。
10%というデータから見ても10人いたら1人はいるわけですから、その数は決して少なくはありません。
そして誰も本人には言いませんが「誰々はワッキー」とみんな陰では噂し、認識しているはずです。
欧米のようにみんながワキガなら、誰も陰口なんて言いませんが、10%しかいないからこそ、注目を浴びるわけです。
ワキガの臭いは、ワキガ度によって臭いの度合いが異なります。
電車の車両内に1人いるだけで、隅々まで届くほどの度合いの高い人から、数センチまで鼻を近付けないと、気付かないレベルの人もいます。
昔、わりとキツいワキガの友人が家に遊びに来た時、1週間ほど臭いが取れず、大変な思いをした事があります。
しかしそんな彼でも常に彼女はいましたから、不思議なものです。
エクリン汗腺からの汗の分泌で皮膚常在菌が増殖し発生する通常の汗臭さとは異なり、ワキガ臭は、それにアポクリン汗腺、皮脂腺からの分泌物が加わり、皮膚常在菌によって分解されて発生する臭いとされています。
すなわち、アポクリン汗腺の数や分泌量が多い人がワキガとなるわけです。
強さの度合いはあるものの、ワキガ臭は人類皆共通しています。
オカズ臭のようなあの鼻にくる臭いは、誰しもが同じだから不思議です。
昔、姫路動物園にいたゴリラまでもが、あの臭いだった事を思い出します。人類だけでなく、動物までもが同じ共通の香りを放っているわけです。
いっそのこと、人口の減少が問題視されている島根県などに、ワキガ市でも作り、市民全員がワキガな人達で構成される都市を作ればどうでしょうか。
欧米のように、みんながワキガなら、いちいち脇の臭いを気にする必要はありません。
人からどう思われようが関係ないという人達は、ワキガ市へは引っ越さないでしょうが、毎日毎日気にして生きている人達からすると、そこは天国となるはずです。
また、ワキガ臭が好きで好きでたまらないというワキガマニアな人達も引っ越してくるでしょう。
制汗剤などのメーカーからは反対もあるでしょうが、しかし後ろ指を刺される心配はなくなります。
本人に聞いたことがないのでわかりませんが、ワキガの人は、他のワキガの人を認識できるのでしょうか。
おそらく自身の臭いと同じなので、認識できないのではないでしょうか。
ワキガ同志でつるんでるという人も見かけた事がありません。
ひょっとすると、自分がワキガである事すら気付いていないのかも知れないのです。
いや気付いていないでしょう。
ずっとその香りで生きてきたのですし、当人の家も部屋もずっとその香りなのです。
親が言うのか、それとも他人から指摘されるまでは、自身がワキガである事に、気づかずに生きているはずです。