2010年12月28日火曜日

オカンのクリームシチュー

死んだオカンのクリームシチューが食べたくてアチコチ探し歩いたことがある。
オカンのクリームシチューは少し変わっていて、通常の白いものではなく、半透明なクリームシチューだった。
俺は幼少期からそれで育っていたので(逆に白いクリームシチューは食べたことがなかった)何も疑わずにその半透明なクリームシチューが好きだった。
大人になって白いクリームシチューを食べる機会が何度となくあったけれど、これとあれとは全く別物だと思っていた。

2年前の1月31日、オカンの誕生日だったその日、俺はあの半透明のクリームシチューが無性に食べたくなり、アチコチの洋食店に電話し、クリームシチューをやってるお店を訪問し食べ歩いた。けれど、どこも白いクリームシチューばかりで、オカンの半透明なクリームシチューは存在しなかった。
どこで聞いてもそんな半透明なクリームシチューなんて聞いたことないと言われた。
 夜22時頃になって、もう今日中にオカンのそのクリームシチューは食べられないと諦めかけた時、友人で居酒屋を経営している宮代が「作ったるから材料買って店に来い」と行ってくれた。
俺は近所のスーパーで買出しし、彼のお店へ向かったのだ。

その時の模様→ 殿のblog 2008年2月1日 とり料理 宮代

実は結局この時もやはり白いクリームシチューだった。
オカンの半透明なクリームシチューは食べることができなかった。
しかし、完食後に宮代がこんな事を言った
「せやけどこれひょっとしたらお前のオカンのことやから牛乳じゃなくて水で作っとったんちゃーうんか」
「えっっ!!」「ええーーーっっ!!」
絶対にそうだと思った。目からウロコが落ちた。
典型的なO型のオカンの事や、間違いなくそうだと確信した。
手抜きなのか、節約なのか、いずれにしろ牛乳を使わずに水で作っていたのなら納得がいく。
しかもあのオカンのやりそうな事である。

結局この件は解決したかのように思われたが、実はまだ牛乳を使わずにクリームシチューを作ってみた事がない。
あくまでも想像だけで、試作・試食はしていないのだから、本当にそうなのかという確証はないのだ。
先日、12月10日はオカンの命日だった。
来年1月31日のオカンの誕生日までには実践してみようと思っている。

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