2015年11月24日火曜日

シケモク大将

南海電鉄のとある駅に、シケモク大将は居ました。
うつむきながらキョロキョロと何かを物色しながら歩き、誰かがポイ捨てした吸い殻を見つけると、おもむろに拾いあげ、持っていたライターで火をつけ、一口二口吸っては持っていた缶に入れるのです。
一口か二口というのは、それほどまでに吸える箇所が少ないわけで、長いものを見つけた時は、少し嬉しそうな表情を見せるのです。
やっている事は、駅周辺の美化活動です。
ポイ捨てされたタバコの吸い殻を拾い集めているのですから。
ただ、拾って缶に入れる途中、一瞬だけ火をつけて吸っているだけなのです。
彼は決してタバコが吸いたいのに、買うお金がないからやっているわけではないのです。
駅周辺を綺麗にしたいだけなのです。
だからシケモク大将とは呼ばないであげてください。

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