2011年4月2日土曜日

性癖

本来「性癖」とは、その人の癖、すなわち人の行動に現れる癖や嗜好、傾向、性格などを表すけれど、近年では性を性格の性ではなく性別の性、要するに性的な癖と捉えた誤った解釈がされています。私自身、長い間そう思っていました。
今回はその誤った解釈での性癖について書いてみたいと思います。

人それぞれ性癖は異なります。
そして付き合った相手や環境、年齢などでも性癖は若干ですが変化していきます。
性的虐待やレイプ、幼児犯罪など、様々なニュースが流れるたびにこの性癖について考えさせられます。
そして毎回、「俺は普通で良かった」と思うのです。

 10年以上前に交流のあった友人に、物凄い性癖の人が居ました。
彼の願望は、セックスしながら相手の腹を切り開き、内臓を触りたいというものでした。
勿論そんな事したら大変です、なので彼の願望は一生叶えられることはないでしょう。
彼は男前で仕事も出来て本当に真面目な男だったので、それを聞いた時は衝撃的でした。
彼がその願望を叶えてしまったら、彼は犯罪者となってしまいます。
子供にしか性的魅力を感じない人、そんな人も結構居ます。
親からすれば許しがたい事でしょうが、彼らは可哀想にそういう性癖を持って生まれてしまったのです。
抵抗する相手にしか興味をもてない、すなわちレイプ願望のある人。
いずれも願望のうちに留めておけば犯罪とはなりませんが、実行に移してしまうと性犯罪者となります。
異常に肥満体に興味がある人、ガリガリにやせ細った異性にしか興味を示さない人、年老いた人に魅力を感じる人、巨乳好き、貧乳好き、露出願望、のぞき願望・・・・
犯罪となる境界線は、相手が合意するか否かという部分でしょうか。
(18歳以下を対象とするものは合意の上でも犯罪となり得ます)
しかしレイプ願望なんて相手が嫌がる部分がいいのでしょうから、合意の上では真の満足は得られないものなのかもわかりません。
こういった性癖はアダルトビデオ業界を見れば簡単に理解できます。
アダルトビデオやアダルトグッズを専門に取り扱うショップを経営している友人がいますが、彼曰くそのジャンルは無限大だと言います。
勿論、統計的に、どのジャンルの性癖が多いのかは、ジャンル別の売上を見れば判断できます。
私には全く理解できませんが、レイプ物の売上は相当だと言います。
確かにレイプ物は作品数も非常に多いように感じます。それだけその性癖の人が多いという事でしょうか。
10年ほど前に法律により禁止となった幼児物、すなわちロリータ物も当時はもの凄い数の作品が作られていたそうです。
その他、代表的なジャンルは、複数プレイ、SM、痴女、同性愛(レズビアン・ホモ)、フェチ(巨乳・足フェチ等)、コスプレ(制服・下着・パンスト等)、さらに細分化すればSMにも言葉責めからスカトロまで様々ありますし、顔射などもSMに含まれるのかもわかりません。透視や2次元、怪我人、パイパンなどもう無限大にジャンルは存在し、またそれぞれに売上があるというのですから、そういう人が存在するわけです。
しかもそれぞれのジャンルの組み合わせとなりますから(例:デブ専で老け専でSM好きで匂いフェチという風に)それはもう本当に無限大となります。
殆どの人が現実には出来ないこと、すなわち願望で留めているからこそ、そういうDVDが売れているのでしょう。
大手のアダルトビデオの作品には、1作品の中に(マニア向けのインディーズ物を除いて)ほぼ売れ筋のジャンルが含まれています。
1つの作品に、フェチ・単体・フェラ・プレイ・コスプレ・SM・3P・顔射という人気ジャンルを一通り盛り込むことで、ほぼどこかに好みの性癖が入っていて、まぁ無難に売れるという戦略なのです。AVの早送り多用の原因はここです。
マニア向けのインディーズ作品なら、バカ売れする可能性もあるけれど大コケするリスクが伴うわけです。
風俗にも様々なジャンルが存在するのは、そういったニーズが存在するという表れでしょう。
これは男女問わず、物心ついた大人(性というものを理解したある程度の経験者)なら誰でももっています。
簡単に言うと「好み」です。
よく変態という言葉を使う人がいますが、変態と変態ではない人との境界線なんてあるのでしょうか?
好みでさえも変態となってしまうのではないでしょうか。

その好み(性癖)が、犯罪とならないものであったというだけで、「良かった」と思えるのです。

もしもパートナーと、その部分の相性が合うのなら、それが一番の幸せではないかと思います。
お互いが責められたい人だった場合は、どちらかが我慢することになります。
お互いが甘えたい人だった場合も、どちらかが我慢することになります。
細い女性が好きな男性は、付き合っている過程で相手が太ったならば、やはり相手に性的魅力は感じなくなるでしょう。
理想の性癖と異なるパートナーとの恋愛は、いずれその相手とセックスする事に疲れを感じてきます。
逆に本当に相性がいい場合は、多少性格が合わなくても長続きすると思うのです。
実際問題こういう事について、事前に話し合う機会があった場合を除いて、やってみないとわからないというのが現実です。
しかも最初の数回はやはり相手を気遣ったセックスをするはずですから、何度と無く交わらないとわからないものだと思うのです。
とは言っても、ある程度の情報として、事前にお互いの好みなどを話す機会を設けた方が、後々スムーズに進行する事は間違いありません。
話を戻しますが、要するにこの性癖というものは、ほぼ持って生まれたものですから、これが普通(普通の定義は犯罪とならない性癖という意味で)じゃなかった場合は、色々とストレスや悩みを抱えながら生きなければならない運命にあるわけで、なかなか大変な人生であると思うのです。
仮に普通(普通の定義は犯罪とならない性癖という意味で)だったとしても、お互いの性癖にピッタリと合うパートナーと出会うことはなかなか難しい事だと思うのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿