2011年7月23日土曜日

本質の部分の伝達

前方100mのところで、小学生の男子2人と老婆が道路を横断しようとしているのが見えます。
横断歩道の無い交差点です。
前で小学生2人が天高く手を上げ立っています。
老婆はその後方で2人を見守っています。
きっと老婆に、「道路を横断する時は手を上げて渡りなさい」 と躾けられているのでしょう。
私は、前後に車の姿が見えないので、そのまますぐに横断するのだと思いました。
ところがなかなか道路を横断しないのです。
私の車両がどんどん3人に近づきます。
まだ渡りません。
私の後方に車両は確認できません。
きっと3人は私の車が過ぎ去った後、道路を横断するのでしょう。
しかしそれにしては慎重です。
100mも向こうにいる私の車を待っているのですから。
すると、私の車が3人の手前10mぐらいに差し掛かった時、いきなり道路を横断し始めたのです。
「えっ?」
私は急ブレーキをかけました。
信じられませんでした。
老婆は笑っています。
そのまま3人は当然のように道路を渡っていきます。
「どないやねん」
思わず口ずさんでしまいました。
きっと老婆は2人の孫達に、道路を渡る時に手を高く上げることしか教えていないのでしょう。
そんなことよりも、車が来ていない時に渡るという最も重要な事を教えないといけないのではないでしょうか。
カタチばっかりにとらわれて、肝心な事を教えていないのです。
「ありがとう」と言う(喋る)事を教えるのではなく、感謝の気持ちを教えないといけないのと同じ、「ごちそうさまでした」と言う(喋る)事ではなく、食事をいただいた事への感謝の気持ちを教えないといけないのです。
そこを理解すると「ありがとう」という言葉は自然と出るのではないでしょうか。
道路を横断する時の最も重要な部分を教えると、手を上げようが上げまいが、安全に横断できるのです。
これは物凄く重要なことであると思います。

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