2011年10月19日水曜日

霊媒師

霊媒師、霊と人間とを直接に媒介することが可能な人。
兵庫県たつの市に物凄く当たる事で有名な霊媒師がいると言います。
私は、霊が見える人や、人に触れただけでその人の人となりが全て解るという人は何人か知ってますが、霊を呼び出して、しかも会話までできるという人とはこれまでに一度も会ったことがありません。
なので正直胡散臭い印象があったのです。

古くからの友人(女性)が最愛の人を亡くし、悲しみにくれる日々の中で、どーしても故人と会話したいという願望から、この有名な霊媒師に接触しようと、アチコチで情報を収集し、半年かけてやっと会う事ができたという話を聞きました。
有名な霊媒師がいるという噂は知っていても、実際に連絡先まで知っている人は少なく、しかも仮に連絡先がわかっても、予約後数ヶ月も待たされるというので、なかなか接触するにも時間がかかったようです。
予約を取り付けたある平日の夜、霊媒師を訪ねると、そこはごく普通の民家だったそうです。
霊媒師は、イメージしていた人とは大きくかけ離れた、30代ぐらいの男性でした。
彼女は、勝手に老婆だとイメージしていたので面食らったと言います。
彼女が中に入ると、ベッドのある部屋へ通されました。
目の前に何か液体が入ったコップを2つ置かれ、まずはこれを一気に飲み干すようにと言われたそうです。
躊躇していると、一気じゃなくても、少しずつでもいいので飲むようにと言われ、仕方なく少しだけ飲んだそうです。
若い男性だったという事と、ベットの部屋、そして霊媒に無関係っぽい液体、これらの事で、何か疑いをもったのでしょう。素直に飲むと何か危険な気がして、全部は飲まなかったといいます。
しかし彼女自身は悲しみに打ちひしがれています。
疑いながらも、言われるままにベッドに寝転んで、何か呪文のようなものを唱えられ、その後、故人との会話をかわしたそうです。いや、実際には会話を交わした感じではなく、霊媒師が代弁したという感じでしょうか。
しかも言っている内容が完全に的外れで、がっかりして帰ったというのです。

そんな話を聞いた数週間後、別の人から偶然同じたつの市の霊媒師の話を聞きました。
同様に物凄く当たるという話、なかなか予約が取れないという話、一緒に行った友人が霊媒師に「将来が見えない」と言われ、実際に事故で亡くなったという話。
恐ろしい話を沢山聞きました。
しかし聞いていくうちに、なんとなく以前聞いた話との相違がいくつかある事に気付いたのです。
「えっ?その霊媒師て30代ぐらいの男性やんな」
「えー、ちゃいますよ、オバチャンです」
「なんやてえ?」
なんと以前聞いた話とは別の霊媒師の話だったのです。
私は以前聞いた初めに何か飲まされる事や、ベッドのある部屋に通される事等を伝えました。
すると 「あー、それ詐欺ですわ、この前捕まってましたよ強姦罪で」
「えーーーー!なんやてええ?」
どうやら同市に本当に存在する霊媒師のフリをした詐欺まがいの霊媒師がいて、相談に来る女性に睡眠薬を飲ませて乱暴していたというのです。
しかも私の古い友人はそっちの霊媒師に相談に行っていたわけです。
睡眠薬を全部飲まなかったから良かったのか、それとも実際は眠ってしまって何も覚えていないだけなのか。
なんとも恐ろしい話です。
クワバラクワバラ、ナンマイダナンマイダ

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