2011年4月29日金曜日

恋愛相談 50代男性編

毎回毎回さまざまな人々の恋愛相談にのって来た私ですが、このたび初めて年上の男性から相談を受ける事となりました。
しかも年齢は53歳、とある中小企業の社長様です。
彼は俗に言う「先生」と呼ばれる職種の方で、どちらかというと堅苦しい、生真面目な印象を受けるタイプの人です。
彼の相談内容は、彼女が欲しいというものでした。
30代の頃はまだ、言い寄ってくる女性も少なからず存在したけれど、もうこの歳になってめっきりそんな浮いた話がないのだと言います。
元々職業柄でしょうか、堅い、言い方を変えれば怖い、近寄りがたい、打ち解けにくい等の印象がある上に、そんな簡単に女性に話しかける事すらままならない性格が手伝って、もう何十年も彼女が居ないと言います。
彼女が欲しい理由として、癒しが欲しいそうです。
趣味といえばクラシックを聴くことぐらいで、仕事が忙しくそれもままならない日々を過ごすうちに、ストレス発散の場所すら無くなったと嘆きます。

私 「誰か職場におらんのですか」
   「おったらこんな事言わんがな」
私 「誰か紹介しましょか」
   「してーな」
私 「どんなんがええんすか」
   「こんな不細工なオッサンでもええゆう人やったら誰でもええわ」
私 「誰でもええんすか?好みはないんすか」
   「ない事ないけど・・・。別にキレーじゃなくてええんや」
私 「ほぉ」
   「キレーより可愛い系がええわ」
私 「可愛いタイプ?何歳ぐらいで?」
   「20代かなあ」
私 「なんやてえ?20代?」
   「せや」
私 「30代は?」
   「アカン」
私 「アカンてか、どんなけ間口狭いねん」
   「せやけどしゃーないがな、好みやもん」
私 「若すぎるんちゃいますん。外見は?」
   「身長は158cmぐらいかな、中肉中背がええわ」
私 「顔は?」
   「顔か、顔は上戸彩がええわ」
私 「上戸彩、そなもんおらんわ!ちゅーかどこが誰でもええねん!」
   「せやけどキレーではないやろ?」
私 「充分キレイ、あんた失礼やなしかし」
   「それか桐谷美玲がええわ」
私 「誰ですんそれ」

気になるのでググッてみました。
















めためたキレーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

私 「めっさキレーですやんこの子」
   「せやろ、えーやろ」
私 「ええけどこんな子めったにおりませんやん。ちゅーかどんなけ欲深いんすか」
   「こんな子紹介してーな」
私 「おるかいっっ!おってもあんたがゲットできるかいっっ!!」
   「せやねん」
私 「しかもどんなけ条件厳しいんすか」
   「やっぱりそうおもうか」
私 「・・・・・・・・・・。」

この話のゴールが全く見えてこないので、話題を変えることにしました。

私 「オッチャン好きの20代女子集めて合コンでもしたらどないですん?」
   「オッチャン好きなんかおるんけ」
私 「そらおるでしょ」
   「しかもボクなんか不細工やし太いし・・・」
私 「オッチャン好きでデブ専女子もどっかにいますて」
   「そもそも合コン行ってもよう喋らんがな」
私 「無理して喋ったらええですやん」
   「そんなキャラちゃうもんボク」
私 「キャラ変えーな」
   「そんな急に無理やて」
私 「・・・・・・・・・・。」

この話もゴールが全く見えてこないので、話題を変えることにしました。

私 「先生より5歳も年上のあの社長なんか、まだ現役で合コンやっとるで」
   「あの人はお金もあるし口も上手いやん」
私 「せやけど金じゃなくて積極性やと思いますよ」
   「ボクかてあと20年若かったら積極性も出るんやけどな」
私 「20年前は積極的やったんすか」
   「いいや」
私 「ほなら年齢関係ありませんやん」
   「ま、まあな・・」
私 「そない言うならジム行ったりエステ行ったりしたらええですやん」
   「そんな時間あるかいな」
私 「時間ないなら家で寝る前に筋トレしたり、朝歩いたりできますやん」
   「そんなもん疲れとんのに無理や無理」

結局、何を言っても否定されるので相談はこの辺で打ち切りました。
よほど自分に自信がないのでしょうか。
しかし彼の目標を達成する為には、やはり彼自身が変化しないと無理なような気がします。
仮に彼が大きく変化しても達成できるかどうかわかりません。
おそらくそれが嫌なので、はなっから努力しようという気が起きないのでしょう。

しかし彼はなぜか大満足で帰って行きました。
おそらくこれまでの人生で、こういう話を誰かとしたことが無かったのでしょう。
こういう話をできただけでも楽しかったようです。
「ありがとう、また話聞いてや」
そう言って笑顔で帰って行きました。
どないやねん

2011年4月23日土曜日

回想

正月もずっと休みなしで働いていたせいで、すっかり田舎へ帰る機会を逃してしまった。
オヤジは元気なのだろうか、何度か電話では喋ったけれど、実際に会わないと気づかない事も多いはず。
久しぶりに時間が取れたので、約半年振りに田舎へ帰ってみた。
オヤジの話題は基本的に「最近誰が死んだ」である。
このテの話は正直しんどい、しかも暗くなる。
なので今回は、オカンの遺品から結婚前のアルバムが出てきたというので、それを見ながら当時の話を聞くことにした。
聞いていると以前聞いた事がある話がほとんどだったが、初めて聞くように相槌を打ちながら心地よく喋らせる事に成功。
オヤジも楽しそうに当時を回想した。





















上はオカン(チーコ)の若かりし20代の頃の写真だ。真ん中がオカンである。
モガやモガ。※1





















時代を感じるフォトグラフィーだが、立ち方がなかなか様になっとる





















艶のある座りポージングのチーコ。





















ぶはあああああああああああああああああああああああ
コレ誰や!誰やコレ!どこのモボや!※2
聞くとこの頃のオヤジはもうモテてモテて仕方なかったらしい。
京都で働きながらスキーのインストラクターもやっていた当時、毎日ファンの女子をかきわけながら歩いていたという。ほんまかいな
まぁ話半分としてもこの写真はイキリ過ぎである。
俺でもこんな写真ないわ。





















うわっでた!俺や俺
こんな写真初めて見た。
かいらしーー

※1 モガ;モダンガールの意。
※2 モボ;モダンボーイの意。

2011年4月6日水曜日

大陸

オカンが死んだ時に、それまで聞くことすらなかったオヤジとオカンの出会いから結婚までの話を聞ける機会があった。
数年はオヤジも暗く細く弱弱しくて普通ではない状態だったので、勿論何年か経過して、悲しみが和らいでからの話だ。

オヤジとオカンの出会いは、半分見合いみたいなものだったらしい。
知人からの紹介で、姫路駅前の喫茶店で待ち合わせしたのだとか。
その時オヤジは理由は聞いてないが、1時間以上遅刻してしまったらしい。
けれど文句も言わずチョコンと待っていたオカンに心奪われてしまったという。
当時のオカンの写真を見ると、確かにちっちゃくて可愛らしい。
ファッションもとてもモダンでオシャレである。
その上O型で謙虚、さらに巨乳、そんな女性が文句も言わずに待っていたのだからオヤジが惚れるのもうなずける。
出会った喫茶店は「大陸」だったと聞く。
そんな話を聞いてから、一度でいいからそのお店に行ってみたいとずっと思っていたのだ。
なかなか機会に恵まれなかったけれど、やっとその夢が実現した。











大陸の洋菓子 本店
姫路市綿町110











姫路駅前の商店街「みゆき通」から少し路地を入ったところにその店はあった。
店内はモダンで落ち着いた雰囲気。
「珈琲」とオーダーを告げて席に着いた。
すると珈琲とともにデザートも運ばれてきた。
「えっ?こんなんゆーてないで」
「16時まではデザートつきやねんニーチャン」
かわいらしいオバチャンが言う。
時計を見ると15:58だった。











聞くと創業から64年、1947年の3月にオープンしたらしい。
先代が戦争から帰ってきて、姫路駅前に開業したのだとか。
大陸から戻ったので大陸と名づけたらしい。
オープン当時はバラックのようなお店だったけれど、その後中庭付きのとてもモダンな建物に建て替えられたという。
その当時の絵が描かれた銅版が店内に掲示してあった。











そこには喫茶室のほかに、お見合い室みたいなものも完備されていて、多くのカップルが誕生したらしい。
オヤジとオカンもその1組だったのだ。
オヤジから聞いた話を大陸のオバチャンにも話し、当時を回想した。
その後、大陸はダイエーのオープンと同時にダイエー内へ移転、そして現在の場所に至るという。
沢山の人の思い出の詰まった喫茶店、大陸。
現在は市内に10店舗、これからも多くの人たちの思い出を作っていくのだろう。
いつまでも続いて欲しいお店だ。


■洋菓子の大陸 本店
住所:姫路市綿町110
電話:079-222-0071
営業:7:00~18:00
席数:テーブル38席
交通:JR姫路駅より徒歩10分

2011年4月2日土曜日

性癖

本来「性癖」とは、その人の癖、すなわち人の行動に現れる癖や嗜好、傾向、性格などを表すけれど、近年では性を性格の性ではなく性別の性、要するに性的な癖と捉えた誤った解釈がされています。私自身、長い間そう思っていました。
今回はその誤った解釈での性癖について書いてみたいと思います。

人それぞれ性癖は異なります。
そして付き合った相手や環境、年齢などでも性癖は若干ですが変化していきます。
性的虐待やレイプ、幼児犯罪など、様々なニュースが流れるたびにこの性癖について考えさせられます。
そして毎回、「俺は普通で良かった」と思うのです。

 10年以上前に交流のあった友人に、物凄い性癖の人が居ました。
彼の願望は、セックスしながら相手の腹を切り開き、内臓を触りたいというものでした。
勿論そんな事したら大変です、なので彼の願望は一生叶えられることはないでしょう。
彼は男前で仕事も出来て本当に真面目な男だったので、それを聞いた時は衝撃的でした。
彼がその願望を叶えてしまったら、彼は犯罪者となってしまいます。
子供にしか性的魅力を感じない人、そんな人も結構居ます。
親からすれば許しがたい事でしょうが、彼らは可哀想にそういう性癖を持って生まれてしまったのです。
抵抗する相手にしか興味をもてない、すなわちレイプ願望のある人。
いずれも願望のうちに留めておけば犯罪とはなりませんが、実行に移してしまうと性犯罪者となります。
異常に肥満体に興味がある人、ガリガリにやせ細った異性にしか興味を示さない人、年老いた人に魅力を感じる人、巨乳好き、貧乳好き、露出願望、のぞき願望・・・・
犯罪となる境界線は、相手が合意するか否かという部分でしょうか。
(18歳以下を対象とするものは合意の上でも犯罪となり得ます)
しかしレイプ願望なんて相手が嫌がる部分がいいのでしょうから、合意の上では真の満足は得られないものなのかもわかりません。
こういった性癖はアダルトビデオ業界を見れば簡単に理解できます。
アダルトビデオやアダルトグッズを専門に取り扱うショップを経営している友人がいますが、彼曰くそのジャンルは無限大だと言います。
勿論、統計的に、どのジャンルの性癖が多いのかは、ジャンル別の売上を見れば判断できます。
私には全く理解できませんが、レイプ物の売上は相当だと言います。
確かにレイプ物は作品数も非常に多いように感じます。それだけその性癖の人が多いという事でしょうか。
10年ほど前に法律により禁止となった幼児物、すなわちロリータ物も当時はもの凄い数の作品が作られていたそうです。
その他、代表的なジャンルは、複数プレイ、SM、痴女、同性愛(レズビアン・ホモ)、フェチ(巨乳・足フェチ等)、コスプレ(制服・下着・パンスト等)、さらに細分化すればSMにも言葉責めからスカトロまで様々ありますし、顔射などもSMに含まれるのかもわかりません。透視や2次元、怪我人、パイパンなどもう無限大にジャンルは存在し、またそれぞれに売上があるというのですから、そういう人が存在するわけです。
しかもそれぞれのジャンルの組み合わせとなりますから(例:デブ専で老け専でSM好きで匂いフェチという風に)それはもう本当に無限大となります。
殆どの人が現実には出来ないこと、すなわち願望で留めているからこそ、そういうDVDが売れているのでしょう。
大手のアダルトビデオの作品には、1作品の中に(マニア向けのインディーズ物を除いて)ほぼ売れ筋のジャンルが含まれています。
1つの作品に、フェチ・単体・フェラ・プレイ・コスプレ・SM・3P・顔射という人気ジャンルを一通り盛り込むことで、ほぼどこかに好みの性癖が入っていて、まぁ無難に売れるという戦略なのです。AVの早送り多用の原因はここです。
マニア向けのインディーズ作品なら、バカ売れする可能性もあるけれど大コケするリスクが伴うわけです。
風俗にも様々なジャンルが存在するのは、そういったニーズが存在するという表れでしょう。
これは男女問わず、物心ついた大人(性というものを理解したある程度の経験者)なら誰でももっています。
簡単に言うと「好み」です。
よく変態という言葉を使う人がいますが、変態と変態ではない人との境界線なんてあるのでしょうか?
好みでさえも変態となってしまうのではないでしょうか。

その好み(性癖)が、犯罪とならないものであったというだけで、「良かった」と思えるのです。

もしもパートナーと、その部分の相性が合うのなら、それが一番の幸せではないかと思います。
お互いが責められたい人だった場合は、どちらかが我慢することになります。
お互いが甘えたい人だった場合も、どちらかが我慢することになります。
細い女性が好きな男性は、付き合っている過程で相手が太ったならば、やはり相手に性的魅力は感じなくなるでしょう。
理想の性癖と異なるパートナーとの恋愛は、いずれその相手とセックスする事に疲れを感じてきます。
逆に本当に相性がいい場合は、多少性格が合わなくても長続きすると思うのです。
実際問題こういう事について、事前に話し合う機会があった場合を除いて、やってみないとわからないというのが現実です。
しかも最初の数回はやはり相手を気遣ったセックスをするはずですから、何度と無く交わらないとわからないものだと思うのです。
とは言っても、ある程度の情報として、事前にお互いの好みなどを話す機会を設けた方が、後々スムーズに進行する事は間違いありません。
話を戻しますが、要するにこの性癖というものは、ほぼ持って生まれたものですから、これが普通(普通の定義は犯罪とならない性癖という意味で)じゃなかった場合は、色々とストレスや悩みを抱えながら生きなければならない運命にあるわけで、なかなか大変な人生であると思うのです。
仮に普通(普通の定義は犯罪とならない性癖という意味で)だったとしても、お互いの性癖にピッタリと合うパートナーと出会うことはなかなか難しい事だと思うのです。